今回は、2022年7月8日に日本で公開されたホラー映画「X エックス（原題：X）」を紹介します。A24のホラーということでかなり注目を集めている本作。A24なのでヘレディタリーやミッドサマーの名前が宣伝に使われていますが、ホラーファンにとってはタイ・ウェストの最新作という点が重要ですよね。しかも、すでに三部作化が決まっていることも注目ポイントです。
■作品概要
作品：X
製作：2022／アメリカ
上映時間：105分
https://www.imdb.com/title/tt13560574/
■あらすじ
1979年、ポルノ映画の撮影のためにテキサスの農場を訪れた男女6人。女優のマキシーンとマネージャーのウェイン、女優のボビー・リンと男優のジャクソン、カメラマンのRJとアシスタントのロレインら3組のカップルは、小屋を貸してくれた老夫婦が不気味だなと感じつつも撮影を開始する。セックスシーンの撮影を順調に進めるが、その撮影風景を窓の外からじっくりと鑑賞する老婆。まだまだ現役の性欲を持つこの老婆、性欲だけでなく殺意も最高潮に達し始めるのであった……。
■予告編
■ネタバレなし感想
めちゃくちゃ話題になっている本作をようやく見ることができました！A24でタイ・ウェスト、主役がミア・ゴスだなんて、どんな作品になるんだろうと期待値が高まりまくっていました。宣伝で使われているジェナ・オルテガの叫び顔も印象的ですよね。
公式サイトには"史上最高齢の殺人夫婦"と書かれていて、まさにこれが本作の最大の面白ポイントです。しかももっと嫌なのが、ポルノ映画の撮影風景を盗み見た老婆が興奮して性欲がギンギンになってしまうという、正直一番見たくない展開が始まります。
興奮して旦那を誘惑するんですけど、旦那も高齢なので「もう俺の心臓が耐えられないんだ。我慢してくれ！」なんて言っちゃうもんだからもうこの欲求をどうしたらいいの！と殺人に駆り立てられるわけです。欲求不満と性を謳歌する若者への嫉妬なのかなという感じです。
さて、肝心の感想なんですけど、何事も期待のし過ぎは良くないなと思いました（苦笑）。本作の面白い点は"最高齢の殺人夫婦の性欲"という点だけであり、それ以外の殺人シーンは結構よくある感じなんです。もちろんゴア描写はそれなりに気合いが入っているものの、最近のホラーはどの映画も気合いが入っているので特筆すべき点がなく残念でした。
それでも、老夫婦が殺人鬼という面白テーマはあまりにもインパクトが強すぎますし、主役のミア・ゴスの存在感も最高でした。2022年を代表するホラーであることは間違いないと思います。ぜひ劇場の大画面で老夫婦を堪能しましょう！
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■ネタバレあり感想
↓ここからネタバレありなので注意です！！！
結末としては、最後にミア・ゴス演じるマキシーンだけが生き残りました。
最初、ファイナルガールは真面目そうな印象のジェナ・オルテガ演じるロレインだと思ってたんですけど、ロレインはスタッフとして撮影を見るうちにポルノ作品に興味を持ってしまって、まさかの女優デビューするという驚きの展開があります。この展開を見た瞬間、あぁ……ロレインは生き残らないな、と思いました（笑）。
展開としては例によって一人ずつ老夫婦に殺されていきますが、旦那の方はまさかの心臓発作で自爆し、マキシーンが老婆を勢いよく車で轢き殺して幕を閉じました。
ただし、本作の一番の注目ポイントは結末ではなく、老夫婦のセックスという誰もが見たくないであろうシーンです。最初は心臓のことがあって拒否していた旦那ですが、人を殺して興奮しまくった妻の勢いに押し切られてセックスが始まります。もうこのシーンは「見たくない！やめてくれー！」という気持ちしかなかったです。
あともう一点驚いたのは、ミア・ゴスがマキシーンと殺人老婆の二役を演じているということです。最初は全然気づきませんでした。老婆にとってはマキシーンの姿が若いころの自分と重なり、歳をとってしまったことでマキシーンのようにセックスを楽しめない自分が辛くなったのかなと思います。
最初にお伝えしたように、三部作化が決まっている本作。殺人夫婦は死んでしまったので、2作目がどのようになるのか全く想像がつきません！続報を楽しみに待ちたいと思います。
■関連作品
・注目の女優ジェナ・オルテガ出演作！
・インパクトの強さはこちらの方が上です
