全4回にわたってお届けした「Hell House LLC」特集の最終回！今回は、第4弾にしてスピンオフとして制作された「Hell House LLC Origins: The Carmichael Manor（原題）」を紹介します。1〜3の三部作はアバドンホテルにまつわる物語でしたが、今回は同じ世界線でありつつもアバドンホテルとは異なる場所に舞台を移したスピンオフになっています。引き続き、いつか全作品が日本で配信されることを願いながら感想を書きたいと思います！
作品概要
作品：Hell House LLC Origins: The Carmichael Manor
製作：2023／アメリカ
上映時間：98分
https://www.imdb.com/title/tt22796890/
あらすじ
舞台となるのは、人里離れた田舎にあるカーマイケル邸。この一家の人々は事故、殺人、行方不明……と次々に不幸に見舞われ、今もなお真実が明らかになっていない呪われた一家として有名らしい。相変わらず、いつの時代も懲りずにヤバい事件を取材しようとするチームは存在するもので、リーダーのマーゴットは彼女のレベッカ、弟のチェイスと共にこの家に泊まり込んで謎を解き明かそうとする。はじめはこの"呪われた幽霊屋敷"の存在に半信半疑だった3人だが、シリーズの代表的なキャラクターであるピエロのマネキンに遭遇したが最後、何度聞いたか分からない「こんなことになるなんて思っていなかったの！」というセリフが響き渡るのであった……。
予告編
ネタバレなし感想
待ってました！「Hell House LLC」シリーズ最新作！今回もめっちゃ怖くて、普通に震えながら見ました。
スピンオフとなる本作は、これまでのアバドンホテルからカーマイケル邸に舞台が変わります。スピンオフといっても前日譚ではなく時系列的には3作目の数年後のようで、かつて世間を騒がせたアバドンホテルが火事になって取り壊されたという話が出てきます。3作目の最後にホテルは焼失しているので、シリーズを見ているファンとしては繋がりが嬉しくなる設定です。
また、この「カーマイケル」という名前は2作目にも登場していて、かつて悪魔崇拝カルトの教祖がアバドンホテルのオーナーを務めていた時代、そのホテルで働いていたのがパトリック・カーマイケル。この男こそ、カーマイケル一家の長男なのです。
当時、最終的に悪魔崇拝カルトは集団自殺をするのですが、このとき唯一参加しなかったのがパトリック。しかし悪魔から逃れることはできず、一家に呪いが伝染していくという最悪な展開が今回の物語になっています。本作からいきなり見る人は少ないと思いますが、一応1〜3は見ていなくても楽しめる内容です。
相変わらずちゃんと怖いところが素晴らしく、世の中でPOVホラーは量産され続けているのでハズレも多いのですが、とても面白かったです。特にシリーズを通して皆勤賞（？）のピエロのマネキンには鳥肌が立ちます！
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ネタバレあり感想
↓ここからネタバレありなので注意です！！！
本作もこれまで同様ファウンドフッテージなのですが、映画の最初に死体として発見されたマーゴットとレベッカが撮影していたビデオカメラの映像であることが明かされます。過去のシリーズと異なり、主人公2人が最後に死ぬことを知った上で、映画を見始めることになります（と言っても、このシリーズは基本的に全員死ぬのですが……汗）。
さて、このカーマイケル邸ではかつて殺人事件があり、犯人と疑われている父親と息子はいまも行方不明、いまだに事件は解決していません。そんな迷宮入りの事件を調べるためにやってきたマーゴット、レベッカ、チェイスが次々と不可解な現象に襲われていきます。
言ってしまえばいつもの展開・いつものやつで、カーマイケル一家の幽霊が次々に出てきて、チェイスは行方不明、マーゴットとレベッカが殺されてしまうというシンプルな話なんですけど、いちいち演出が怖いんですよね。
カメラで自撮りしている時に、主人公は映像が見れないから気づいていないんですけど、こちらは主人公の背後にいる幽霊がしっかり見えている。「ちょっと！後ろ後ろ！」的な感じが面白いんですが、この面白さと怖さを上手く文章で説明できないのがもどかしいところです。
4作も制作される大人気シリーズなので、まとめて日本で公開されることを祈っています。
