今回は「屋敷女」で一躍有名になったフランスの監督コンビ、ジュリアン・モーリーとアレクサンドル・バスティロによるホラー「ザ・ディープ・ハウス(原題:The Deep House)」を紹介します。実は日本で劇場公開した「呪術召喚 カンディシャ(原題:Kandisha)」を見逃してしまったので、代わりにこちらの新作をチェックしました!なお、本作は2022年9月16日に日本で劇場公開されました。
■作品概要
作品:The Deep House
製作:2021/フランス
上映時間:85分
■あらすじ
"幽霊出そうな廃墟行ってみた系"YouTuberカップルのティナとベンは、再生回数をもっと伸ばすためにフランスの山奥へ。地元で知り合った怪しいおじさんに連れられて湖に行くと、なんとその湖には大きな屋敷が丸ごと沈んでいるという。水中ドローンを使いながらやる気満々で潜り屋敷にたどり着いた2人は「コメントとイイネよろしくね!」なんて言いながら大興奮で探索するが、もちろんその家は幽霊屋敷だった……。
■予告編
■ネタバレなし感想
ジュリアン・モーリー&アレクサンドル・バスティロ監督コンビの新作は、なんと水中ホラー。YouTuberのカップルが湖に沈んだ一軒家を訪れ、とんでもない目に遭う作品です。再生回数のために張り切って探索するんですけど、帰ろうと思ったらなぜか入口が塞がれていて「あ、これやばいやつだ」と気づく流れです。
大きなお屋敷+幽霊、という展開は大量生産され続けているテーマですが、そこに水中+酸素が残り少ない、という見ているこっちまで不安になる要素が追加されることで、文字通り全編にわたって息苦しい作品になっています。
水中になるだけで、走って逃げられないし視界も悪いしパニックになったら酸素減っていくし、で急に難易度が高くなる感じが面白かったです。水中ホラーって、サメに襲われる系はよくあると思うんですけど、幽霊屋敷はこれまでなかったんじゃないでしょうか。よくある展開が新鮮に感じで、普通に面白かったです。
ただ逆に言うと、起こることは見飽きた展開ではあるので、水中であることを楽しめるかどうかで評価が分かれる感じがしますね。僕は結構好きでした。
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■ネタバレあり感想
↓ここからネタバレありなので注意です!!!
2人が訪れた屋敷では、かつて夫婦が近所の子供を連れ去り、悪魔への生贄として捧げていました。その夫婦の息子こそ、「水中に屋敷沈んでるよ」と案内をしてくれた地元のおじさんだったのです。
屋敷には悪魔の儀式をしていた痕跡が残っており、そこには鎖に繋がれて死んでいる夫婦の姿がありました。だがしかし!なぜか急に動き出して追いかけっこが始まります。早く逃げたいのに水中なので素早く動くこともできず、なかなかストレスの溜まる展開でした。夫婦だけでなく死んだ娘も加わって追い詰められるのですが、彼氏のベンは命を落としてしまいます。
なんとか屋敷を逃げ出したティナは酸素がなくなってしまったので、急いで泳ぎ続けて地上を目指すのですが、後もう少しというところで力尽きて死んでしまいました。地上の幽霊屋敷なら無事に逃げ出せたと思うので、酸素がない水中だからこそのバッドエンド。見ているこちらもずっと息苦しさを感じる映画でした。
■関連作品
・幽霊屋敷といえば、絶対に入っちゃいけないこの家
・水中からヌルヌルが攻めてくるホラー