のんびりホラー映画な日々

日本未公開の海外ホラー映画、海外ドラマを中心に、気ままに感想を書いています。

ネタバレあり感想「ダーク・アンド・ウィケッド」じわじわと精神が追い込まれる恐ろしい映画!

今回は、2021年11月26日に日本で公開されたホラー映画「ダーク・アンド・ウィケッド(原題:The Dark and the Wicked)」を紹介します。とにかく終始暗い雰囲気が漂っていて、登場人物たちがどんどん精神的に追い詰められていく展開がめちゃくちゃ怖い作品です。

 

■作品概要

作品:The Dark and the Wicked
製作:2020/アメリ
上映時間:95分

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https://www.imdb.com/title/tt10229558/
■あらすじ

ルイーズとマイケルは、寝たきりで衰弱している父親を見舞うために人里離れた実家に帰ってきた。すっかり落ち込んでいる母親を励まそうとするが、どうも様子がおかしい。「お父さんは悪魔のせいで衰弱している」と言っているのだ。そしてある朝、ルイーズたちは母親が首を吊っているのを発見する。何もできなかった自分たちを責める2人だったが、本当の悪夢が始まるのはこれからだった……。

 

■予告編


www.youtube.com

 

■ネタバレなし感想

いやー、とても怖かったです。暗くて重くてどんよりした空気がずっと続いていて、見ているこちらも最初から最後まで不安な気持ちにさせられるような作品でした。

ジャンプスケア映画って、見終わった後に程よい疲労感とスッキリした気分が味わえることが魅力だと思っているんですけど、こちらは対称的にじんわりと嫌な気持ちが後を引くような感じでした。あくまで個人的な感想ですが、「へレディタリー/継承」とか「呪怨」シリーズ(ビデオ版とかNetflixのドラマ)に似たような空気感を感じました。

さて、作品の感想ですが、姉弟にじわじわと悪魔が忍び寄るような、静かに日常が侵食されていくような展開はとても怖かったです。精神的に追い込まれて次第に弱り、不幸に向かって突き進んでいく、でも誰もそれを止められない、という映画でした。

印象に残ったシーンは、母親が首を吊る前に料理している場面があるんですけど、何かに操られるかのように自分の指を切り刻むシーンがショッキングでした。痛い。

 

 

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■ネタバレあり感想

↓ここからネタバレありなので注意です!!!

 

 

 

 

 

結局のところ原因は悪魔だったのですが、どういった悪魔だったのかは明かされずに終わります(理解できていない部分があったかもしれませんが)。ただ、その悪魔は関わった人間の頭に入り込んで、幻覚を見せたり、過去のトラウマを蘇らせたりして心を弱らせ、操り、死へと導きます。

母親を亡くした後、姉弟は父親の看病のために実家に残るのですが、母親の鼻歌を急に聞いたり、幻覚を見たりして、徐々に精神的に追い込まれていきます。それでも父親を見捨てることはできないので家に残るんですけど、終盤で弟のマイケルは姉に黙って自宅に帰っちゃいます(勝手に帰るなよ!と言いたかった笑)。

自分の家族のためにマイケルが帰ると、そこには心中した妻と子どもたちの死体がありました。全てに絶望したマイケルはナイフで自分の首を切るのですが、絶命する寸前、妻と子どもの死体が消え、幻覚だったことを知ります。その後家族が帰ってきてマイケルの死体を発見するんですけど、結構この展開はきつかったです。

一方、実家に残った姉も、悪魔に操られた父親のヘルパーさんに襲われたり、散々な目には遭うのですが、最終的にどうなったかは描かれずに映画が終わります。ひたすら絶望へと導かれるのはとても怖く、恐ろしい映画でした。

 

■関連作品

・終始不穏な空気が流れている北欧スリラー

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・罪を告白するまで精神を追い込まれ続けるホテル

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