今回は、Netflixで配信中のスリラー映画「サイトレス(原題:Sightless)」を紹介します。通り魔に襲われたことで視力を失った女性が主人公なのですが、なんと演じるのは僕も大好きな人気海外ドラマ「リバーデイル」のシェリル役のマデライン・ペッチです!リバーデイルでは強烈で個性的なキャラクターを演じていますが、本作は果たして……。
■作品概要
作品:Sightless
製作:2020/アメリカ
上映時間:89分
■あらすじ
元人気ヴァイオリニストのエレンは、通り魔に襲われ病院で目を覚ますと視力を失っていた。ショックから立ち直れないエレンは、静かなマンションでイケメンヘルパーのクレイトンの力を借りて少しずつリハビリに励もうとする。そんな中、隣の部屋で女性が夫と思われる男性から暴力を受けている声を聞いたエレンは、その女性を助けようとするが……。
■予告編
Sightless - Official Trailer - MarVista Entertainment
■ネタバレなし感想
マデライン・ペッチ目当てで鑑賞したのですが、なかなか予想外な展開で面白い作品でした!いわゆるどんでん返し系の映画で、日本なら「ラスト●●分で全てが覆る!」とか宣伝されそうなやつです。
ただ、よくある普通の映画かというと個人的には結構好きで、主人公が視力を失ったばかりでまだ適応していない点や、友人も少なく頼れる人がイケメンヘルパーだけ、また、自分を襲った通り魔の謎だけでなく夫から暴力を受けている隣人の女性を助けようとする、それらが全て後半にかけて繋がっていくという展開が見事でした。
これは冒頭なのでネタバレにならないと思いますが、エレンがマンションのテラスから飛び降りるシーンから映画が始まります。なぜそのようなことになってしまうのか、ここにも面白い仕掛けがあったのでぜひ見てください。
■Amazonで見れる作品はこちら!
・視力を失う女性、で思い出したホラー映画
・盲目の女性がヒロインのスリラー映画でこちらも思い出しました
■ネタバレあり感想
↓ここからネタバレありなので注意です!!!
エレンは隣人が家庭内暴力を受けていると思って通報するも、警察は証拠がないことや辻褄が合わないことがあり、逆に視力を失ったばかりで情緒が不安定なエレンの証言を疑います。また、通り魔がエレンのマンションに侵入し再度襲いかかってくるのですが、入り口の監視カメラにも映っておらず、エレン自身も幻覚、夢と現実の境界線を見失っていきます。
そうして人生に絶望したエレンは、マンションのテラスから飛び降り自殺を図ってしまうんです。ところが!飛び降りるとそこにはクッションが敷いてあり、実はそこは高層マンションではなく防音クッションに囲まれたダミーの部屋だったことが分かります。エレンは通り魔に襲われた後、そのまま通り魔に連れ去られ監禁され、まるでマンションで社会復帰を目指しているかのように生活を送っていたんです。
そして犯人はイケメンヘルパー。これはどう考えても最初からコイツが怪しかったんですけど(笑)、医者から警察まで一人で演じ分けていました。ヴァイオリニストのエレンの熱狂的なファンでそれが動機に繋がった感じです。隣人の女性は犯人の姉(か妹)で、実際に暴力で支配され従わされていたんです。
僕が面白いと思ったのは犯人探しではなく、僕たちが結末まで見せられているエレンの世界です。実際の世界ではなく、あくまで目が見えないエレンが想像している世界なので、犯人が演じ分けていた医者や警察も全員顔が違います。例えば、鳥カゴにグリーンの鳥がいても、「ブルーだよ」と言われるとその瞬間に鳥の色が変わるんです。こんな感じで映画を見ている人の視界も騙す演出がとても好みでした。ぜひNetflixで!
■関連作品
・最後に全てが覆って驚きすぎる映画
・変な男にひっかかると痛い目見るよ、という映画